この記事では、茶道における炉用と風炉用の竹製蓋置の見分け方について、
詳細に説明します。
竹製蓋置は、釜の蓋や柄杓を置くために使用される道具であり、
素朴さと侘び寂びの美しさを象徴するものです。
ここでは、炉用と風炉用の竹製蓋置を識別する方法のほか、
様々な種類の竹製蓋置、適切な使用法、
および水屋での準備方法についても紹介します。
茶道における不可欠な竹製蓋置に関する知識を、広く共有することを目指しています。
竹製蓋置の準備方法
水屋での準備
水盤の上に竹製蓋置を置き、柄杓を掛けてから、柄杓全体に水をかけて清めます。
柄杓を布で拭き取ります。
蓋置の上面と側面を布で拭き、底面は雑巾で拭きます。
建水に蓋置を正面に向けて配置し、柄杓を掛けて準備を完了させます。
建水と竹製蓋置の正面が同じ方向を向くようにし、
柄杓の先端がその正面側に来るように配置します。
竹製蓋置の正面の決め方
竹製蓋置の正面は、見た目によって決めます。
特に印章などがある場合は、それが正面に来るようにします。
印章がない場合やどこを正面にすればいいか迷った場合は、
蓋置が上から見て楕円形になっている場合は、
横長の楕円形になるように正面を決定します。
竹の皮には特徴が少ないことが多いため、
節の模様を見て決めるとよいでしょう。
節だけでは明確に決めるのが難しい場合もありますが、
自分で「これ」と決めて、お点前に進みましょう。
正面を決定して練習することで、
より良いお点前の練習になります。
竹製蓋置の種類
竹製蓋置には、以下のような種類があります。
青竹
古竹
古竹(印章入り)
青竹の蓋置は、お茶会専用に切り出され、
基本的に一度きりで使用されるものです。
千利休の時代から、竹製蓋置は使用されており、
主に青竹が利用されていました。
竹製蓋置の選び方
これら3種類の竹製蓋置の選び方ですが、公式なお茶会では、
青竹または印章入りの古竹の蓋置を使用します。
印章がない一般的な古竹の蓋置は、
主に練習用とされています。
さらに詳しく言うと、青竹の蓋置は、
特別な正月などの改まった行事で棚を使わずに運ぶ際に使用されます。
また、風炉の季節が終わる頃、すなわち10月頃のお茶会では、
枯れた古竹の蓋置がよりふさわしいとされています。
これらの知見は、茶道の大家による著作から得られたもので、
茶道の奥深さを感じさせる話です。
まとめ
竹製蓋置についての解説をまとめると、以下のポイントがあります。
- 竹製蓋置は、節の位置により炉用か風炉用かが区別されます。
- 風炉用は節が上端に、炉用は中程に位置します。
- 竹製蓋置の正面は、その外観から決定します。
- 公式なお茶会では、青竹や印章付きの古竹の蓋置が使用され、
印章のない古竹の蓋置は練習用として主に使用されます。
竹製蓋置に関心のある皆さんにとって、
この記事が有益な情報源となれば幸いです。